聨合ニュースによると、
韓国政府は27日、関係官庁の合同会見を開き、経済成長率の見通しを今年2.7%、来年4.0%と発表した。今年の見通しは、3カ月前の予想から0.4ポイント引き上げられた。
現代経済研究院や経済協力開発機構(OECD)、韓国開発研究院(KDI)の予想(2.6%)よりは高いが、アジア開発銀行(ADB)や国際通貨基金(IMF)の予想(2.8%)を下回る。また、全国経済人連合会の韓国経済研究院の場合は2.3%と、従来の見通しから0.6ポイント引き下げたばかりだ。
企画財政部は見通し引き上げの要因として、追加補正予算と不動産対策、利下げなどの政策効果を挙げた。この下半期に0%台の低成長の流れを断ち切り、3%成長を達成したい考えだ。
米国の量的緩和の縮小、中国の景気鈍化の可能性、日本の経済政策「アベノミクス」への不安など景気押し下げ要因があるものの、これらを米国の経済回復や韓国政府の景気刺激策などが相殺するとみている。
成長率の引き上げに伴い、各種指標の予想も上向く。就業者数は従来の25万人から30万人、就業率は64.6%から64.7%、経常収支黒字は290億ドル(約2億8300億円)から380億ドルにそれぞれ引き上げられた。消費者物価の上昇率は従来見通しより0.6ポイント低い1.7%と予想した。
政府の下半期の経済政策は「3%成長への回復」に焦点を当てる。積極的なマクロ政策や内需・輸出状況の改善、リスク管理の強化、民生負担の緩和などを通じ、国民が景気回復を実感できるようにする。1兆ウォン(約850億円)の財政補強を推進するほか、公共機関の投資規模を5000億ウォン増やし53兆4000億ウォンにする。対外環境の悪化に苦しむ中小企業に対しては総額限度貸出制度の支援上限や対象を弾力的に調整し、政策金融の役割も見直すことにした。
一方で、政府の見方は楽観的すぎるとの意見がある。高麗大学の李晩雨(イ・マンウ)経営学科教授は、米国が量的緩和の出口戦略を予告しただけでも韓国株式市場は悪化しており、実行段階になればさらに悪くなると指摘。「政府としては希望を持たせる見通しを示したものだが、内外の状況を踏まえると無理のある予測」と話した。
原文記事
出所:聨合ニュース(2013.06.27)