SNSで顧客集め割引販売…今年取引規模3000億ウォン越えも
危機感募らせるベンチャー企業も反撃へ
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一部ベンチャー企業が始めた『ソーシャルコマース』市場が、爆発的な成長をみせている。昨年8月までをみても毎月20億ウォンほどの規模だったソーシャルコマース取引規模が、昨年12月には310億ウォンと10倍以上も増えた。このような成長の波に乗ろうと、新世界、愛敬(エギョン)、ウンジン、暁星(ヒョソン)など大企業らも、最近相次いでソーシャルコマース市場への参入を始めている。
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◆ SNS人気沸騰、ソーシャルコマースに飛び火
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ソーシャルコマース市場の成長は、ツイッターなど国内ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のユーザーが急増しているためだ。SNSとは、ネットユーザー同士が親交を深めるためメッセージなどの交換ができるサービス。
従来のオンラインショッピングでは、インターネット広告やタグで顧客を集める方法だが、ソーシャルコマースの場合はSNSに“口コミ”を流し、自社サイトに顧客を誘導する。SNSが活発になされていれば、自然に顧客の目に留まる。代表的なSNSであるツイッターは、国内ユーザーが昨年末200万人を超えた。
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GSグループ関係者は、「最近では主要なソーシャルコマースサイトに“300~500名が集まれば割引します”という商品を出せば、1万人以上が集まる」と話す。ソーシャルコマース情報調査会社であるクーポンモア社は、「ソーシャルコマースの取引規模は、昨年の年間700億ウォンから今年はその4倍の3000億ウォンまで増えるだろう」と見通す。
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◆新世界、愛敬(エギョン)、ウンジン、暁星(ヒョソン)など相次ぎ進出
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現在のソーシャルコマース市場は、『クーパン(http://coupang.com/)』、『チケットモンスター(www.ticketmonster.co.kr)』などベンチャー企業が主軸となっている。しかし、大企業らも続々と参戦を表明している。最近、愛敬グループと暁星グループは、それぞれソーシャルコマースサービスとして『ホットクリック』、『ソーシャルビー』を発表した。新世界も、昨年末に『ハッピーウィルス(http://happybuyrus.shinsegae.com/)』や『ハリチケ』などを開始、ウンジングループも『ファミリーCEO(www.familyceo.co.kr)』を始めたばかりだ。また、ロッテ、CJ、GSなども、ソーシャルコマースサービスを既存の会社と提携し開始したり、検討中にあるという。『グルーポン』などアメリカの大型企業も、韓国市場進出の気配を見せている。
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新世界モール関係者は、「調査の結果、市場がものすごい勢いで急成長している半面、不満を感じる消費者もいるようだ。後発組にも十分勝機のある市場環境だ」と話す。実際、最近ソーシャルコマース企業に対しては、送られてきた商品がサイトに掲載されていた商品よりはるかに質が悪い(虚偽・過剰広告)、サービス企業がソーシャルコマースを通じた購入顧客と一般顧客を差別するなど、消費者の不満も増えている。ソウル市電子商取引センターの調査によれば、ソーシャルコマースを通じて物品を購入した消費者1130名中26.3%に上る297名が、被害を受けたことがあるという。
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危機感を募らせるソーシャルコマースベンチャー企業らも、反撃に出ている。大企業がまだ開拓していない商品領域を開拓しようというのだ。
『ウィーメイクプライス(www.wemakeprice.com)』は、高級輸入自動車の販売を始め、『美味しい6時(www.pm6.co.kr)は、農水産物専門割引販売を開始した。クーパン関係者は、「モバイルショッピングなど大企業と差別化されたサービスを展開していく」とコメントしている。
2011.2.14 朝鮮日報