グローバル金融危機下の昨年、韓国経済の貿易依存度が80%を越え、2年ぶりに過去最大水準を記録した。
2008年と比較すると貿易依存度は下がっているものの、相変らず世界最高水準の数字で、今後韓国経済の安定した成長にとっては小さくない負担となる見込みだ。
企画財政部によると、昨年国民経済中対外貿易が占める比率を表す指標である経常国民所得対比輸出入比率は82.4%で、2年連続で80%を越えた。
財政部関係者は、「原油価格下落、内外景気低迷にともなう交易量減少などにより、貿易依存度が82.4%を記録した」とし、「2008年と比べて多少減ったものの、80~90%水準の貿易依存度は非常に高いもので、ショック発生時に経済の変動性を高めるぜい弱要因として作用する可能性が大きい」と語った。
2007年までは韓国経済の貿易依存度が80%を越えたことは一度もなかったという点を考慮すると、グローバル金融危機の間貿易依存度が急激に増加し、韓国経済の対外不確実性がより一層大きくなったといえる。
韓国経済の貿易依存度は1990年に51.1%を記録した後、1994年46.9%まで下がり、1998年外国為替危機を経て65.2%まで上がって、2002年54.6%、2003年57.9%、2004年66.2%、2005年64.6%、2006年66.7%、2007年69.4%と50~60%水準を維持してきた。
しかし、2008年にリーマンショックが発生、為替レート急騰と輸出減少によって韓国の貿易依存度は92.3%まで上昇した。
2009年には82.4%で前年比9.9%下がったが、過去の記録をみれば相変らず最高水準だ。
昨年日本の貿易依存度は22.3%、米国が18.7%、中国が45.0%で、韓国経済において対外貿易がどれほど大きな割合を占めているかが分かる。
このような経済構造は、グローバル景気が好況である時は爆発的な成長が可能だが、現在のような南ヨーロッパ発財政不安など対外悪材料が続けて発生するような時は、ファンダメンタルの健全性とは無関係に、経済全般に不安を与える副作用を抱えている。実際、2008年と2009年のグローバル危機時、韓国経済はふらつき、経済成長率も急落した。
これに伴い政府は、輸出部門の競争力を高めて高付加価値サービス産業の核心規制緩和など内需市場拡充に努力する方針だ。消費・投資制約要因改善、教育・医療分野の参入規制緩和を通じた高付加価値サービス市場拡大、専門資格者市場の参入及び営業活動に関する規制緩和などを重点的に推進する計画だ。
2010.06.16 連合ニュース