太陽電池市場を巡って、サムスン電子・LG電子・現代重工業の『国内ビッグ3』による火花散る競争が始まった。技術力の面では同水準のビッグ3が、今年の下半期から生産ライン増設を予定しており、本格的な規模の競争を予告している。
特に、グローバル市場において安価な中国産太陽電池を購入していた海外バイヤーらが、最近は技術力と価格競争力を備えた韓国産太陽電池に注目していることも、ビッグ3の競争に拍車をかけている。
14日、国内1位の太陽電池メーカーである現代重工業は、生産ラインを拡大すると発表した。現在国内最大の370MW規模の太陽電池生産ラインを運営している現代重工業は、忠清北道のラインを増設し、規模を500MW級水準まで上方修正するものと報じられている。現代重工業の発電効率(光エネルギーを電気エネルギーに変える比率)は、セルが17.7%、モジュールが15%以上だ。
今年年頭に太陽電池生産に着手したLG電子は、ライン増設とより改善された技術力で首位の座を目指す。LG電子は現在120MW級のラインを運営している。ライン増設のための予算配分を終了し、下半期から設備発注・工事に入り、来年始めには現在の2倍となる240MW級まで拡大する計画だ。
LG電子はまた下半期に、発電効率がさらに改善された製品も発売予定だ。現在の発電効率はセルで18.6%、モジュールで15%以上を確保している。LG電子は市場状況などをみてこれよりさらに発電効率を向上させた製品を発表する方針で、より積極的に市場攻略に乗り出す。
LG関係者は、「現在生産中のものも、今後生産する太陽電池も、すでに販路を確保した」とし、「太陽電池の技術力を決定する発電効率はすでに世界レベルまで向上している」と語った。
現在30MW級の試験ラインを運営しているサムスン電子も、下半期にはこれを100MW級まで拡大、本格的に商業生産を始める予定。現代重工業やLG電子などと比べると最も商業化が遅れたサムスン電子は、ライン増設と同時に攻撃的な仕掛けを展開するものと予想されている。
サムスン電子は、現在試験ラインで、発電効率がセルで19%以下、モジュールで15%以上の製品を生産している。商業化レベルでどの程度の発電効率を備えた製品を発表するは明らかにされていないが、LG電子や現代重工業と同等の水準になるものと報じられている。
業界のある関係者は、「技術力は、ビッグ3は同じレベルとみられる」とし、「ビッグ3間の本格的な競争によって、韓国内の太陽電池市場規模がさらに拡大するだろう」と語った。
10.06.14 ソウル経済新聞