韓国企業らが、“ワールドカップ特需”で主導権を握ろうと本格的な競争に突入した。
国民の関心が集中するワールドカップを利用し、ブランド認知度をアップして製品販売を増やすという戦略で、韓国代表チームの試合が行われる日に大規模な応援戦を開催したり、各種割引イベントを計画したりする企業が多い。ソウル市内の主要ビルに大型の横断幕を掲げ、ワールドカップ熱を煽りながらブランドイメージ向上を試みる企業もある。
○ 団体応援、人気
企業が最も好んでいるのは、団体応援だ。少ない費用で多くの顧客を惹きつけることができるためだ。
現代自動車は11日、ソウルオリンピック公園の平和の広場で“現代ファンパーク”開場式を開き、本格的なワールドカップ応援戦を展開する。
現代ファンパークでは、本戦全試合が中継され、団体応援戦が繰り広げられる。現代自動車は、オリンピック公園の他にも、本戦進出国など合計19カ国32都市の代表的な広場や公園に現代ファンパークを設置し、ワールドカップ期間中運営する予定だ。
起亜自動車は、ギリシャ戦が行われる12日、ソウル麻浦区のノウル公園で“ワールドカップ1泊2日応援キャンプ”を開催する。5月中に起亜自動車を購入した顧客の中から選ばれた500名が、ノウル公園に用意された大型電光掲示板でギリシャ戦を観覧する。
ロッテデパートは、12日ロッテワールドアイスリンクに1万人を招いた。現代デパートは12日と17日貿易センター店など首都圏6店舗の文化ホールで、新世界デパートは12日に江南店ミレニアムホールで応援戦を展開する予定だ。
液化石油ガス輸入企業のE1は、17日全国6つの映画館で、3D映像で試合を観覧するイベントを行う。
○“ワールドカップ熱を追いかけろ”
公式スポンサーではない企業らは、ワールドカップ代表チーム選手やスター選手らを採用し、ワールドカップ熱の盛り上がりに追随する戦略で、いわゆる“待ち伏せマーケティング”や景品イベントなどを展開している。
サムスン電子は、パク・ジソンとパク・ジュヨン、イ・チョンヨンを3Dテレビ広告モデルとして起用。またパク・ジソンを広告モデルに採用しているGSカルテックスは、抽選で288名にプレミアリーグ・マンチェスターユナイテッドの試合の観覧チケットなどを提供する景品イベントを行った。
GS25は、韓国チームの試合開始2時間前から競技終了まで、すべての弁当商品を50%引で販売する。
ロッテデパートとロッテマートは、来月11日まで29店舗全店で、韓国が得点するたびに1億ウォンずつ、最大10億ウォンまで贈呈する景品イベントを開催する。
GSショップは、代表チームが1勝するごとに抽選を行い、10名に積立金を500万ウォンずつプレゼントする。
大韓航空は、ワールドカップの期間中に機内でワールドカップに関するニュースを伝えるサービスを展開する予定だ。
ラッピング広告も、企業らが好むマーケティング方法だ。
SKテレコムは、ソウル鍾路区にあるグループ本社と明洞SKテレコム社屋などの外壁に、水泳選手のパク・テファンや歌手のサイ、キム・ジャンフンなどを採用し、『もう一度、大~韓民国』というキャッチコピーが書かれた横断幕を取り付けた。
大韓教育保険生命も最近、光化門ビルの外壁に、パク・ジソン、パク・ジュヨンなど代表選手らの写真と勝利を祈るメッセージを入れた大型ラッピング広告を展開している。
現代自動車は、ソウル鍾路区の東亜メディアセンターに、横50m、縦61mのサイズに『大韓民国はシャウティングだ』というキャッチコピーと、キム・ヨナや歌手のビッグバンの写真を載せた超大型横断幕を設置した。
2010.6.11 東亜日報